小児科ではあまり抗生剤を出さないの?
そんな話になることが良くあります
結論から言うと、必要のない場合には出しません
一般的な風邪の原因となるウイルス感染に対して、抗生剤を使用しても効果がないからです
高熱が続いたり、しんどそうだったりすると
何となく心配になり、抗生剤を飲んだ方が良いんじゃないかと思いがちです
気持ちはすごくよくわかります
何とかして早く回復させてあげたい気持ち、よくわかります
ただ、ウイルス感染に対して、抗生剤飲んだとしても、決して治療していることにはならないのです
お子さんの発熱がある場合、診察所見からすぐに診断がつかない場合は数日間は様子観察を行い
発熱4-5日目であれば血液検査での評価も可能になるため、必要時は血液検査を確認します
そこで炎症反応の数値が高い場合は抗生剤を使うことになります
その際も抗生剤の選択が大切になります
「前回の風邪で処方してもらった抗生剤がよく効いたので今回も出してほしい」
こんな声も時々あります
感染症はその時の症状や経過によって判断が異なるため
毎回同じ抗生剤が処方されることはありません
もちろん、尿路感染症や皮膚感染症など同じ感染症を繰り返している場合は除きますが、、
私自身は、抗生剤の選択、処方はもちろん
お子さんの内服については、必要最小限にとどめておきたい派です
“念のため”のあれこれ内服を増やすことはしたくありません
では、どんな症状、どの程度の症状で内服すればいいのか?
これは難しいですね
しんどさの感じ方には個人差があり、しんどそうと感じる親目線にも個人差があり
できるだけ、親子でhappyな状況が一番です
最小限の内服にしたい思いは常に持ちつつ
いつも、ご家族と相談して決めています
どの症状が一番つらいのか、一番困っていることは何か
必ずその声に耳を傾けるようにしています
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